胡蝶蘭との上手な付き合い方 トラブル対応編

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胡蝶蘭は日本国内で最も多く栽培されている蘭のひとつではではないでしょうか。

胡蝶蘭(Phalaenopsis)は、美しい花と長い花期を持つため、贈答用以外にもさまざまな用途があります。以下は一般的な胡蝶蘭の用途のいくつかです。

  1. 室内装飾: 胡蝶蘭は美しい花を持ち、独自の魅力を放つため、室内の装飾として人気があります。家庭やオフィス、ホテル、レストラン、イベントスペースなど、さまざまな場所で使用されます。

  2. イベントデコレーション: 胡蝶蘭はウェディング、パーティー、祝祭り、展示会などのイベントで装飾として使われることがあります。特に高級感のある花として、特別な場面にぴったりです。

  3. ガーデニング: 胡蝶蘭は一部の地域で庭園で育てられます。適切な気候条件が整えば、胡蝶蘭を屋外で育て、庭やベランダを美しく飾ることができます。

  4. 祭りや儀式: 胡蝶蘭は日本や一部のアジア諸国で祭りや儀式に使用されます。特に日本では、神社や仏壇に胡蝶蘭を供えることがあります。

  5. 療養施設や病院: 胡蝶蘭はその美しさとリラックス効果から、療養施設や病院の室内に置かれ、患者や入居者の癒しや心の安定に貢献する役割があります。

  6. 研究と育種: 胡蝶蘭は植物学や園芸学の研究対象としても重要です。新しい品種の育種や改良が行われており、植物学者や園芸愛好者によって栽培されています。

胡蝶蘭はその美しさと多様な用途から、さまざまな場所と文化で高く評価されています。

さて、多くの活躍の場がある胡蝶蘭ですが、美しい花を咲かせる一方で、特定の条件を満たすために繁雑なケアが必要です。適切な光、温度、湿度、水やりの管理など胡蝶蘭を育てる上での日常管理の方法を学んでいきましょう。またトラブルの未然防止といった方法や発生した場合の対処方法について学んでいきましょう。

 

主なトラブルの未然防止の考え方と発生時対処方法

  1. 葉焼け
  2. 軟腐病
  3. 害虫寄生(アブラムシ,カイガラムシ,ハダニ)
  4. 立ち枯れ病
  5. 炭そ病 

葉焼け

[原因]
直射日光による、葉の傷み
[症状]
葉が黄色や茶色に変色して乾くと白くカラカラになる
[処置]
すぐに置き場所を変えて様子を見る。
緑の葉の全部または一部に変色が確認できたら、変色した部分を切り取る。

軟腐病

[原因]
高温多湿な環境だとなりやすい。
写真は葉焼けで傷んだ傷口などから感染・発病した症例。
[症状]
葉が褐色に変わり、異臭を放ちながらぶよぶよに腐流。
[処置]
患部を大きめに切り取る。切り取った部分と周りの株に、バクテリアに効果のある薬剤(スターナ水和剤やナレート水和剤、その他塩素系殺菌剤ハイターなど)を塗布する。

害虫寄生 アブラムシ

[原因]
高温で乾燥する時期に、花やつぼみ、花茎に害虫のアブラムシが寄生した。
[症状]
つぼみが落ちたり、いつまでも開花しない。
[処置]
アブラムシは、水で薄めた牛乳を霧吹きして駆除する。

害虫寄生 カイガラムシ

[原因]
花や葉の養分や水分を吸い取るカイガラムシ」が寄生した
[症状]
葉の裏に白くふわふわした粉状のものが付着している。カイガラムシの種類により見た目は異なっている。
[処置]

害虫寄生 ハダニ

[原因]
高温・乾燥の環境下で、害虫のハダニが発生し寄生した
[症状]
葉のツヤがなくなり、葉の裏側にベタつきや白い斑点が見られる。また、かすり状になっている。
[処置]
ハダニは薬剤への耐性がつきやすいが水に弱いので、寄生している葉裏に水をかけて駆除する。しばらくは毎日続ける。予防として数日に一度葉裏に水をかける。

立ち枯れ病

[原因]
水滴が溜まるなど葉が蒸れてカビ菌に感染した。
カビ菌:フザリウム
[症状]
葉が急に黄色くなって落ちていく
[処置]
黄変した部分を切り取り殺菌剤(エムダイファー,タチガレン,リドミルなど)を塗布して風通しのよい場所に置く。

 

炭そ病

[原因]
カビ胞子の飛散によるもの。葉焼けなどで葉の組織が弱ると糸状の病原菌が広がり始めます。
[症状]
葉に流紋状の病斑がでる。最初は淡褐色の小さな斑点ですが、徐々に大きくなり色が茶褐色や黒褐色へ濃くなる。
[処置]
斑点の部分を5ミリ程広めに切り取り薬剤(ベンレートやトップジンなど)を散布する。

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